10月の星空を撮る



未明の部分月食が終わった日の夜 木星が満月に大接近







満月の月出


10月29日、未明から日の出にかけての部分月食が終わった日の夜、木星が満月に大接近した
天候に恵まれて、同じ日に2つの天文現象が見られるという幸運だった。もっとも正確には望(満月)となるのは月食中の29日05時24分のことで、上の写真の月出は満月となったおよそ12時間後ということになる

----------------------------------------------------

100mm、ISO400、f8、1/2秒、マニュアルWB、Raw
長秒時NRはoff、高感度NRはoff、三脚で固定撮影、金生山
SONY α7RM5 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS

2023年10月29日17時19分










昇る満月


月のすぐ右に木星があるはず。夜の帳が下り始めたが、まだ明るすぎて肉眼では確認できない。あと少し、あと少し

----------------------------------------------------

400mm、ISO400、f8、1/13秒、マニュアルWB、Raw
長秒時NRはoff、高感度NRはoff、三脚で固定撮影、金生山
SONY α7RM5 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS

2023年10月29日17時21分










月と木星の大接近


辺りが暗くなってくると木星の右に木星が現れた
月に適切露出を合わせて撮影すると、木星はほんの微かな光の点にしかならない。それだけ月の明るさは際立っている
このときの月と木星の接近は5度以内

----------------------------------------------------

400mm、ISO800、f5.6、1/2500秒、マニュアルWB、Raw
長秒時NRはoff、高感度NRはoff、三脚で固定撮影、金生山
SONY α7RM5 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS

2023年10月29日18時09分












月に接近中の 木星とガリレオ衛星


1つ上の写真は月に露出を合わせているので、接近中の木星と木星を周回するガリレオ衛星は夜に埋没してしまっている
そこで月が白飛びすることを覚悟の上で木星に露出を合わせて撮影した写真と木星部分の等倍切り出し写真を掲げる

1つ上の写真と同じタイムスタンプであることで分かる通り、月露出の写真を撮影後ただちに露光条件を変更して木星に露出を合わせて撮影したもの
木星を周回するガリレオ衛星がよく分かる

この時のガリレオ衛星は木星に近い方から カリスト、イオ、エウロパ、ガニメデ の4衛星
公転速度が速いので、1時間もすると4衛星の位置が変わっていることに気づく

これら4衛星は92個(2023年2月)に及ぶ木星の衛星の中でも群を抜いて大きい。ガリレオ・ガリレイが木星の衛星の観察を行ったのが1610年1月7日のことで、数日間の観察を通してこれら4衛星が木星の周りを周回していることを発見した。これによってコペルニクスの地動説の正しさを確信することとなった

なおイオの公転周期は1.76日、木星からの公転軌道半径が最も長いカリストの公転周期が16.69日
木星が衝を迎える11月3日を控えて、2月頃まで宵の空で観望しやすい好条件。ガリレオ衛星は5等級から6等級。おまけに-2.9等級附近の明るさの木星に眼が迷わされて、肉眼で識別することは難しいが、倍率の低い望遠鏡でも十分観察できる。鏡筒を覗く度に配置が変わるガリレオ衛星は子どもたちにぜひ見てもらいたい宇宙だと思う

2009年の国際天文年に合わせて「君もガリレオ!」プロジェクトが企画・開催されたことを覚えているだろうか
現在もビクセンから「天体望遠鏡 国立天文台望遠鏡キット」として販売されている。国立天文台が設計から製造までをプロデュースしたキットで、自分で組み立てることで望遠鏡の仕組みを学び、夜空に向けることで実際の観察までできるようになっている。キットは口径50mmの対物レンズを備えている。ガリレオ衛星は口径40mm程度の望遠鏡でも十分観察できるので学習用として推奨できる
興味のある方はぜひ検索してみてほしい

星の世界を撮影していると、子どものころに戻る自分がいる


----------------------------------------------------

400mm、ISO800、f5.6、1/4秒、マニュアルWB、Raw
長秒時NRはoff、高感度NRはoff、三脚で固定撮影、金生山
SONY α7RM5 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS

2023年10月29日18時09分












部分月食を撮る







夜明け前の金生山から 部分月食を撮る


2022年の皆既月食が天候に恵まれて食の全体を観察・撮影することができたのは昨年の11月8日のことだった。今回は部分月食で今年最後の月食。来年、2024年は9月18日に食分0.09という、かすめるだけの部分月食があるが、岐阜県大垣市付近では残念ながら昼間の月食。2025年3月14日には最大食分1.183という 皆既月食があるが、これも昼間。夜間に起きる皆既月食は2025年9月8日まで待たなければならない。そうすると部分月食といえど今回の月食は貴重な観察・撮影の機会といえる
なお、食分は部分月食の場合は 0≦食分<1 となり、皆既月食では 食分>1 となる。また月食の食分は地球上の位置には依存せず、地球上のどこでも同じ値となる

今回の部分月食は半影食開始が3時、部分食の始めが4時34分、食の最大が5時14分で食分0.128、部分食の終わりが5時53分、半影食の終わりが7時28分。この日の薄明開始が4時45分だから部分食が始まって11分後には天文薄明が始まり、夜空が明るくなっていく。日の出が6時11分、月没が6時17分であるから日の出直後に月没となる

今回の食の進行で大切なことは、西の低空で月食が起きること。美濃平野部の西には伊吹山がある。西の低空で月食が起きるのなら、うまくすると伊吹山の上に月食が起きる様子が撮影できるかもしれない。そう考えると期待は膨らむが、どうもそうはうまくいきそうもない。お天気のことはさておいて、雲のない快晴であったとしてもこの時期の伊吹山はまだ冠雪していない。天文薄明直後の伊吹山は黒々とした山容がようやくわかるぐらいで、真っ白に冠雪した伊吹山に月食というわけにはいきそうもない。さらに月の出の方位を確認すると、金生山の最も南から撮影するにしても月没時には伊吹山の北に過ぎてしまうことになりそうだ

まあ出たところ勝負と腹をくくり、1分間のインターバルで撮影を開始した
上の写真は5時14分に迎えた食の最大の時のもの。このときの食分は0.128

----------------------------------------------------

400mm、ISO200、f11、1/160秒、マニュアルWB、Raw
長秒時NRはoff、高感度NRはoff、三脚で固定撮影、金生山
SONY α7RM5 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS

2023年10月29日05時14分










伊吹山山上に 部分月食昇る


5時14分の食の最大を過ぎると西天に雲が立ちこめた。月食中に伊吹山を望むことは無理かとあきめらめかけたとき、一瞬雲の隙間から伊吹山山頂が姿を見せた

時刻は5時38分。食の最大から24分経過し、部分食が終わるまであと15分というタイミングだった
このときの食分を、本影半径を4750㎞、月の距離(地心-月心距離)を369710㎞として計算すると、0.081となる
上の写真の通り、ほんのわずかに食があることがわかる

----------------------------------------------------

247mm、ISO400、f5.6、0.6秒、マニュアルWB、Raw
長秒時NRはoff、高感度NRはoff、三脚で固定撮影、金生山
SONY α7RM5 + FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS

2023年10月29日05時38分










夜明け目前 街明かりの中のオリオン座流星群を撮る






夜明け目前 街明かりの中 オリオン座流星群を撮る


上弦を過ぎ、29日の満月に向かって大きく明るくなっていく月。この時の月没は02時48分だったが、月齢11.4の月は月没後もしばらく明るさを残すためその間は星空観察ができない。天文薄明の始まりは04時44分。撮影に適した時間はおおよそ1時間半ほどしかない

1時に外を見ると雲がやや立ちこめ、星を隠している。仕方ない。揖斐谷を出て、1時間車を走らせて平野部へ向かう
これから満月に向かうため、仮に晴れた夜があったとしても撮影は難しい。これが最後の2023オリオン群撮影となるだろう

この場所は天が開けていて観望には適しているが、いかんせん天頂から東天は高圧線がひしめいているため撮影は絶望
唯一撮れるのが天頂から西天だが、流星群では概して深夜から未明・明け方にかけての撮影となる。明け方近くが最も気温は下がり結露対策は必須。街明かりは少ないので晴れさえすれば比較的良好な星空が期待できる
眼視ではとても見ることは叶わない淡い冬の天の川も、写真に撮るとくきりとその姿を見せる

光害カットと星座強調効果を兼ね備えたサイトロンジャパンのフィルター・スターエンハンサーのおかげで、あの光害の中で撮ったとは思えない星空だった。ふたご座のカストルとポルックスの左にはかに座。かにの甲羅の中にあるプレセペ星団がよく分かる。また、オリオン座のベテルギウスの左にはいっかくじゅう座にある ばら星雲 が赤い光に包まれている様子も分かる

いくつも短い光が横切ったが、そのすべては人工衛星だった。イリジウム衛星のように一瞬だけ光る光跡もあるので、やっかいだ。ただ写真に撮ると識別は比較的容易だ

もう4時かと時計を見た瞬間に1筋の流星が流れた。昴が眼に入ったので一瞬おうし群かと疑ったものの、高速流星はおうし群ではあり得ない。経路を逆にたどるとオリオン座流星群の放射点に至りオリオン群であると判別できる。上の写真でも、エメラルドグリーンからオレンジ色に変化する流星が、オリオン座流星群の放射点から流れていることがよく分かる

2023オリオン群の観望・撮影はこれがおしまい
次は Leonids だが、今年はあまり期待できそうもない。母天体の次の回帰は2031年
いやいや、数は少ないながらも火球を伴うおうし群もある。期待したい

----------------------------------------------------

20mm、ISO1000、f2、15秒、マニュアルWB、サイトロンジャパン・スターエンハンサー使用、Raw
長秒時NRはoff、高感度NRはoff、赤道儀で恒星追尾撮影、美濃平野部
SONY α7RM5 + FE 20mm F1.8 G

2023年10月26日03時59分






オリオン座流星群・火球










オリオン座流星群・火球


2023オリオン座流星群の極大は10月22日午前9時頃と推定されていて、極大直前の同日未明から朝にかけてが最も多くの流星が流れると期待された。しかし弱いながらも冬型の天候となり、揖斐谷ではこうなるとお手上げ
前の記事のとおり、赤道儀に傘をさして1時間粘ってみたものの星は全く見えず、揖斐谷を下って揖斐平野部で2時間余り撮影した。雨上がりで結露は酷かったが星空は観望できた。しかし撮影地点では空が狭くてオリオン群に属する流星は1つも写っていなかった

極大後の22日23時頃から翌23日4時過ぎまでのおよそ5時間を揖斐谷で連続撮影した。雲は多くオリオン座も時々隠れるあいにくの天候だったが、後半は北天を中心に晴れ間が広がった

火球が流れたのは02時15分。極めて明るい、長大な火球だった
雲間に木星が見えているが、この時の木星の明るさが-2.9等級。日本では木星より明るい-3等級以上の流星を火球とすることが多いが、上の写真で分かる通り木星よりはるかに明るい流星だった。推定等級は-6等級

上の写真はノートリミングで、写真のほぼ中央が天頂。この時のカメラは西北西に向いていたので、北に向かって火球が流れていることが分かる。上図にこの時の星野を図示した。フルサイズ14mmの超広角レンズを使用しているのでいかに長大な火球であったかが分かると思う
この火球は流星痕(永続痕)を伴っているが、これについては下の記事を参照願いたい
なおこの火球と流星痕については岐阜県白川町黒川でも目撃されていて、日本流星研究会の「流星・火球・隕石 の掲示板」に報告されている

2023オリオン群のうち観察・撮影できたほとんど唯一の流星だったが、5時間粘ってよかったと思えた
残念だったのは、当初予定していた12-24mmレンズ、または16mm対角線魚眼レンズと14mm超広角レンズの2台体制が組めなかったこと。雲が多くてが2台で撮る必要はないか、などと勝手に判断したことが悔やまれた

今後の教訓としたい


 【10/27 追記】


この火球について岐阜県白川町黒川から目撃されていることを記したが、そのほかに日本火球ネットワークの掲示板に群馬県嬬恋村からの目撃情報が掲載されていることを知った
月曜日の未明02時15分というあいにくの曜日とあいにくの時刻だったが、やはり目撃されていた。あれだけの流星なので、定点カメラなどにも記録されているのではないか、と思っている


----------------------------------------------------

14mm、ISO1600、f2、20秒、マニュアルWB、ソフトフォーカスフィルター使用、Raw
長秒時NRはoff、高感度NRはoff、赤道儀で恒星追尾撮影、揖斐谷
SONY α7RM5 + FE 14mm F1.8 GM

2023年10月23日02時15分




上図 オリオン座流星群・火球の流星痕(永続痕)

02時15分+20秒

02時15分+40秒
02時15分+60秒
02時15分+80秒

02時15分+100秒

02時15分+120秒
02時15分+140秒

02時15分+160秒
02時15分+180秒

02時15分+200秒
オリオン座流星群・火球の流星痕(永続痕)


上の火球の永続痕は20秒露光で23コマ、少なくとも7.67分は画像で確認。初めは流星痕自体が明るく光を放ったように思われた。時間と共に少しずつ拡散し、最後は寄せる雲に埋没した。これまでに撮影した流星痕の中でもとりわけ長く痕を残した火球だった

撮影データはすべて上の火球の写真に同じ。永続痕の写真はトリミングしている











星は巡り 季節はやがて春へ


猛暑が過ぎ去って北山時雨の季節がやってきた。徳山村に暮らしていたころは10月10日の村民運動会が終わる頃に時雨の季節となり、山々が色づくようになるのが常だった。今年は猛暑の影響か、秋になっても湿度の高い日が続いていて、木々の色づきも今ひとつ

オリオン座流星群の極大を目前に控えた夜、夜明けまで雨が降り続いた。午前1時過ぎに雨の止み間を見計らって赤道儀を立て始めたが、すぐ降雨で中断。かれこれ1時間も赤道儀に傘を差して立ち尽くしたが、気象予報通りに雲は立ちこめ、雨も止む様子も見られなかった。諦めて撤収して山を下る。揖斐谷を出ると、嘘のように晴れた夜空が広がっていた。空は狭いが、やむを得ない

これからの季節、冬型の天候になるとこんな日が続く。もう少し秋らしい、移動性高気圧に広く覆われる日が続いて欲しいと願う
夜明けに向かおうとするころ、頭上には秋から冬の天の川が横切った。写真の下端、ふたご座の下にはかに座のプレセペ星団が顔を出している。雨上がりで空気が澄んでいたからだろう、光を放つプレセペ星団がはっきりと見える。星空の季節が春に向かおうとしていることを感じる

写真の写野外だが、しし座のレグルスも顔を出した。季節は冬から春へと変わろうとしていた

----------------------------------------------------

14mm、ISO1600、f2、20秒、マニュアルWB、ソフトフォーカスフィルター使用、Raw
長秒時NRはoff、赤道儀で恒星追尾撮影、揖斐平野部
SONY α7M4 + FE 14mm F1.8 GM

2023年10月22日02時39分










星は巡り 季節は秋から冬へ


北西の風が強く吹く夜で、シーイングはあまり良くなかった。30分以上暗闇に目を慣らしたので暗順応は十分なはず。しかし夏日に達した日中の高温から一転して10℃以下に外気温が下がり、おかげで結露も激しく澄んだ秋の星空というわけにはいかなかった
北極星と天の川を挟んで強烈な光を放つのは木星。11月3日の
木星の衝の頃には-3等級の明るさで輝く
天の川に沿って西の山際からカシオペヤ座、ペルセウス座といった秋の星座たちが、天頂から東にはぎょしゃ座、おうし座、ふたご座、オリオン座といった冬の星座たちが輝く

6時間にわたって星空を撮っていると、「星は巡り季節も巡る」ということを実感する。「時」は水のように流れるという文化もあれば、「時」は巡るという文化もある。星の巡りに時を重ねた時間認識の中で古代メソポタミアで誕生したのが星座。プトレマイオス(トレミー)はこれを48星座に整理したのが紀元2世紀のことだ

2世紀といえば日本列島では弥生時代後期で、北海道では続縄文時代、沖縄奄美では貝塚時代、先島では先島先史時代と呼ばれる。後漢の光武帝が「漢委奴国王」印を贈ったと『後漢書』東夷伝に記されたのは西暦57年で列島では弥生時代後期に相当する
この2世紀の初めには倭国王
帥升の名が後漢書に登場し、生口160人とともに朝貢したことが記されている。この世紀には吉備では楯築墳丘墓が、大和では纒向型前方後円墳の築造が始まろうとしていた

列島とその周辺に暮らす人々には、星空はどのように見えていたのだろうか


----------------------------------------------------

12mm、ISO1600、f2.8、45秒、マニュアルWB、ソフトフォーカスフィルター使用、Raw
高感度NRはoff、長秒時NRはoff、赤道儀で恒星追尾撮影、揖斐谷
SONY α7RM5 + FE 12-24mm F2.8 GM

2023年10月18日01時11分










さんかく座銀河 M33


古くから肉眼で見えるかどうか議論の分かれてきた天体。現在では光害のない高山などでは、肉眼で視認できる可能性がある、というところに落ち着いている
アンドロメダ座大銀河M31、天の川銀河とともに局所銀河群を構成する

M31と違って太陽系からは回転軸の軸上方向から見ることになるので、腕のある銀河の形を見ることができる。太陽系からの距離はおよそ300万光年

----------------------------------------------------

カメラ SONY α7M3(改)
鏡 筒  SD81S、SDフラットナーHD+レデューサーHD、625mm×0.79(F7.7→6.1)、リングスペーサーに換装
赤道儀 SXD2、ノータッチガイド
ISO3200、総露出時間 732秒


2023年10月17日21時46分 揖斐谷










オリオン大星雲M42 の出現


南東の空は街明かりの影響もあって大気の状態が良くない
おまけにこの夜は、北西の強風が吹き荒れてシーイングが悪い上に、鏡筒がふらつくのではないかと心配になるほどだった
さすがに外気温10℃は寒い
季節は一足飛びに晩秋に向かうのだろうか

今年も山際から昇るM42を撮ることができたことに感謝

----------------------------------------------------

カメラ SONY α7M3(改)
鏡 筒  SD81S、SDフラットナーHD+レデューサーHD、625mm×0.79(F7.7→6.1)、リングスペーサーに換装
赤道儀 SXD2、ノータッチガイド
ISO3200、露出時間 20秒


2023年10月17日22時45分 揖斐谷










夏の天の川を見送る


永遠に終わらないかに思われた今年の暑い夏
秋の彼岸が過ぎても夏の延長戦を闘っているような気分だったが、
10月を迎えると一気に涼しくなった
日本には四季があるというが、夏と冬の繰り返しばかりで、春と秋がどんどん短くなっているような気がする

夜空には名残の夏の天の川が西の山際に沈もうとしていた

せっかくの快晴の夜だが、明日はαプラザ名古屋・写真展の最終日
19時の閉店と同時に作品の撤収に取りかかる
片道3時間の自動車運転は、病を得た眼にはしんどくなっている
高速を使えば運転時間は短縮できるのだろうが高速代はつらい

20日間のギャラリー会期中に12日間の在廊はすべて公共交通機関を使用。揖斐駅まで車の使用の他は毎日の電車代が2,840円。これが12日間というのも私の懐にはしんどかった、というのは独り言

夏の天の川との決別は、会期終了後に改めて
薄明終了を待って急いで撮影、早々に切り上げたが、写真を見て分かるようにまだ明るさが残っている

それにしても酷くなる一方の人工衛星の光跡は何とかしてほしい。1枚撮りではσクリッピング加算平均処理も使えない



----------------------------------------------------

20mm、ISO500、f2、60秒、マニュアルWB、サイトロンジャパン・スターエンハンサー使用、Raw
高感度NRはoff、長秒時NRはon、赤道儀で恒星追尾撮影、揖斐谷
SONY α7M4 + FE 20mm F1.8 G

2023年10月11日19時16分